中宮寺(ちゅうぐうじ)は法隆寺に隣接する厩戸皇子ゆかりの尼寺で、宗派は「聖徳宗」となっています。
平安時代の「聖徳太子伝暦」には、中宮寺は聖徳太子が母・穴穂部間人皇女(あなほべのはしひとのひめみこ:間人皇后)の宮殿を寺としたとあります。ただ、日本書紀には中宮寺創建に関する記載はありません。
創建当初は500mほど東にある今の「中宮寺跡史跡公園」にあったものが、戦国時代に焼かれたのを機に今の場所に落ち着きました。
国宝の「木造菩薩半跏像」は寺伝では本尊の如意輪観音となっていますが、そもそもは「弥勒菩薩像」として作られたもので、広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像とよく比較されます。
同じく国宝の「天寿国繍帳残闕(てんじゅこくしゅうちょう ざんけつ)」断片ながら、飛鳥時代の染織の遺品としてきわめて貴重なものとして、今は奈良国立博物館に寄託されています。
「法隆寺縁起」などによると、「聖徳太子建立七寺」の一つとされます。
- 法隆寺(斑鳩寺)
- 広隆寺(蜂丘寺)
- 法起寺(池後寺、尼寺)
- 四天王寺
- 中宮寺(尼寺)
- 橘寺(厩戸皇子生誕地)
- 葛木寺(尼寺)
生駒郡斑鳩町法隆寺北1-1-2
0745-75-2106
JR大和路線法隆寺駅よりバス約5分「中宮寺前」下車後、徒歩約10分
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